このたびは伝統ある日本婦人科腫瘍学会の第66回学術集会を鹿児島で開催させていただくことになり、大変光栄に存じ上げますとともに心より御礼申し上げます。会期は2024年7月18日(木)~20日(土)の3日間で、会場は城山ホテル鹿児島です。
鹿児島は明治維新の成立に貢献した西郷隆盛、大久保利通らの出身地であり、長年続いた武士の世の中から、近代的な国家へと日本が変革を遂げたその革新の中心地です。婦人科腫瘍の領域においても、時代とともに新しい医療が次々と生み出され、一昔前の常識が今では新しい常識に置き換わっている“維新”(paradigm shift)も少なくありません。そこで明治維新から150年超が経過した今回、ここ薩摩の地で婦人科腫瘍学の未来に向けた活発な議論を行ない、一人一人が“維新”の中心となって将来に展開していただきたいとの思いから、本学術講演会のテーマを“Next innovation toward paradigm shift”といたしました。
ポスターに描かれたモニュメントは、鹿児島中央駅前に建つ“若き薩摩の群像”です。薩英戦争でヨーロッパの力に圧倒された薩摩藩が1865年、青年19名による使節団を英国に派遣するわけですが、その命がけの留学から帰国した彼らは日本の近代化に大きく貢献しました。婦人科腫瘍に関わる若き先生方、ぜひ婦人科がん医療の“新時代”にふさわしいニューパラダイムを作ってください。本学術講演会がその一助となることを祈っております。
会員の皆様のご要望に応じて本学術集会でも、可能な範囲の発表をハイブリッド方式で発信する予定ですが、やはり学術集会の魅力は現地でのFace to Faceの討論と親交を深める交流に尽きます。演題募集は2023年12月13日(水)-2024年1月22日(月)を予定していますので、奮って応募のうえ現地参加ください。
鹿児島は雄大な桜島、美しい錦江湾、天孫降臨の地・霧島連山等々、豊かな自然に囲まれています。また火山の恵みにより多くの温泉地があり、指宿では砂むし温泉も楽しめます。懇親会ではアトラクションに加え、森伊蔵、魔王、村尾の3Mをはじめとする鹿児島の銘酒をふんだんに準備いたしますので、以上すべてを楽しみにおいでいただければ幸いです。
では、教室員一同、御来鹿を楽しみにお待ち申し上げます。
第66回日本婦人科腫瘍学会学術講演会
会長 小林 裕明
(鹿児島大学医学部産科婦人科 教授
婦人科がん先端医療学講座 教授)