外陰がんおよび子宮がん(頸がん・体がん)手術時における センチネルリンパ節同定時のテクネシウム投与量に関する調査結果

日本婦人科腫瘍学会会員の皆様へお知らせ

令和4年10月

外陰がんおよび子宮がん(頸がん・体がん)手術時における
センチネルリンパ節同定時のテクネシウム投与量に関する調査結果

現在、外陰がんおよび子宮がんへのセンチネルリンパ節(SN)生検の保険収載に向けて必須となる“トレーサーの婦人科がんへの適用拡大”の公知申請中ですが、その過程でトレーサーとしてテクネシウムフチン酸を使用する場合のRI投与用量について国内の状況を把握する必要が生じ、先日、アンケート調査を行った次第です。
ご回答いただいた“過去に投与した経験のあるRI放射活性値”は、各施設内でも比較的ばらつきがあったのですが、この理由として、「テクネシウムの放射活性半減期は6時間と短くフチン酸キットで調合する際には溶液量の制限もあるため、各施設のテクネシウム購入日から手術前調剤日までの日数で、変動しうる」ことが一因と考えられました。よって、投与最低量から18.5MBq(0.5Ci)刻みで各施設が経験のある投与量を“のべ施設数”でヒストグラフ化し、外陰がん(図1)と子宮がん(頸がん+体がん)(図2)に関して以下、示します。
その結果、本邦婦人科においてはほとんどの施設で、1)外陰がんはメラノーマや乳がん同様、18.5~111 MBq(0.5~3mCi)で投与され、2)子宮がんは最低量がやや多めの37~111 MBq(1~3mCi)で投与されていることがわかりました。
以上ご報告するとともに、調査にご協力いただいた皆様に御礼申し上げます。

日本婦人科腫瘍学会

センチネルリンパ節関連委員会・委員長 小林裕明
社会保険委員会・委員長 万代昌紀
理事長 三上幹男

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