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乳がん検診について
乳がん検診
最近ではわが国においても乳がんにかかる女性が増加し、女性のがん罹患率の第1位は乳がんになりました。現在では、年間約95000人が発症し約15000人が死亡するとされています。女性は生涯の間に11人に1人の割合で乳がんに罹患する可能性があり、罹患率は高いですが、死亡率は女性のがんの中で第6位であり比較的予後良好ながんでもあります。早期に見つかれば生存率は高いので、早期発見、早期治療が大切です。乳がんは30歳代後半から増えてきて、40歳代後半と60歳代前半に2つのピークがあることが特徴です(図1)。そのため、40歳になったら症状のない女性も2年に1回は乳がん検診を受けることが推奨されています。乳がん患者の約15%は自覚症状なく発見されているというデータもあります。
乳がんの自覚症状としては、乳房のえくぼ様のひきつれ、乳房のしこり、乳頭からの分泌物、乳房の痛みなどがあります。鏡の前の自己検診で、これらの異常がないかを調べてみることが勧められます。症状がある場合は、40歳未満であっても、また次回の乳がん検診前であっても医療機関の受診が必要です。
専門病院では、視診、触診による診察のほか、乳房レントゲン撮影(マンモグラフィー)や乳房超音波検査が、通常行われます。乳がん検診は乳腺外科のみならず、産婦人科でも検診可能な施設があります。産婦人科を受診される場合は、検診マンモグラフィー読影認定医師や日本産婦人科乳がん学会乳房疾患認定医をご参考下さい。
図1 年齢階級別の乳がん罹患率(2015年、全国推計値)